14,海の豊かさを守ろう
廃プラスチックの
リユース
プラスチック製品のリサイクル率は世界全体では14%にとどまり、約3分の1が海に捨てられています。
このままでは2025年には海洋中の廃プラスチックと魚の数が1対3になると言われています。
プラスチックは海洋中でマイクロプラスチックになって魚の体内に蓄積され、やがて食物連鎖の流れにそって人体の体内に入りこみ、ホルモンバランスの異常を引き起こします。
コシイは調達する木材を包んでいるプラスチック製の梱包材の自社工場内でのリユースを推進しています。別の材料の梱包材に再利用したり、ゴミ袋に使ったりしています。
2020年度は前年度比で9.6トン削減しました。プラスチック製梱包材の使用量を木材の材積で割り算して木材1立方メートル当たりの使用量を求めます。
この数字の削減を努めつつ、全体の総量の削減も追及します。生産量が減ったから自然に梱包材使用量が減ったのでは効果が無いからです。
この廃プラ削減量を二酸化炭素に換算すると24.7トンの削減効果になります。
PPバンドのリユースも現場のアイデアで継続中で、カラフルな結束バンドがたくさん見られます。2021年度は13トンの廃プラスチックの削減、33トンの二酸化炭素削減になりました。
15,陸の豊かさも守ろう
持続可能な森林経営
樹木は光合成をすることで大気中の二酸化炭素を吸収し成長していきます。また健全な森林は生物多様性を維持し、川や海の資源も健全に保つ役割を果たします。
2018年度の試算では国内の森林で新たに蓄積された二酸化炭素は4,700万トンに及びます。政府は2050年までに温室効果ガス排出ゼロを国家目標として打ち出しており、
二酸化炭素の吸収源として森林の果たす役割が注目されています。
一方で樹木は高齢化すると二酸化炭素の吸収量が減少するため伐って、植えて、育てる人工林の管理が重要です。
コシイは日本国内に1府5県、15の山に約800ヘクタールの森林を所有し、そのうち造林、育林、間伐の持続的な経営を進めている人工林では杉と桧を中心に86,000立方メートルの樹木、
また約35,000立方メートルの自然林(雑木、広葉樹)があります。
2020年は大郷山(三重県尾鷲)と前津江山(大分県)の約100ヘクタールにおいて間伐と路網整備を実施しました。
2021年度は三重県の大郷山、小松原山、大分県の前津江山、上野田山の4か所合計40ヘクタールにて間伐、下刈り、除伐など実施し、二酸化炭素346トンの森林吸収に貢献しました。
国は2030年には二酸化炭素排出量を46%削減する目標を掲げています(2013年比)。これは二酸化炭素に換算すると約6億トンになります。その中には4,770万トンに相当する森林吸収効果がおりこまれています。
仮にコシイの所有する社有林800ヘクタールを全国森林面積で按分するならコシイには二酸化炭素1,600トン以上の森林吸収が2030年までに求められます。
引き続き、持続的な森林経営を目指す5年ごとの林業経営計画に基づいて森林の健全な管理と、二酸化炭素吸収源としての森林に役割を引き続き追求していきます。
コシイは海外においても植林と育林を実施しています。マレーシアのボルネオ島にあるサバ州において5年間の試験植林を経て、2005年よりプロジェクトをスタートしました。
アカシアは早生植林材と言われ15~20年で成長します。マメ科のため栄養の少ない荒れ地でも育つ特性があります。内装フローリングメーカーの朝日ウッドテック(株)、トラック架装メーカーの日本トレクス(株)や商社のトーヨーマテリア(株)、
また事業主旨に賛同いただいた個人の人たちにも一部協賛をいただき事業を推進してきました。
現在、746ヘクタールの面積にアカシアハイブリッド種を中心に42,500立方メートルの樹木まで成長しました。
アカシアはその軽くて強度がある特性を活かしてトラックの床板に広く使われています。
16,平和と公正をすべての人に
行動規範の
共有と実践
戦争の反対は「平和」ではなく、「対話」であると言います。本当の平和は対話を通じて達成される意味だと思います。
コシイでは一人一人の個性を尊重すること、ないものねだりではなく有るもの探しをすることを信条としており、それを日々実行するために行動規範第1条「常に正しいことをする、嘘をつかない」、
第3条「仲間を大切にする」、第6条「相手の立場にたって考える」を掲げ、勉強会や夕礼を通じて実践しています。
夕礼
毎日、夕方に集まってその日の目標に対して予定通りだったか、新たな課題が発生したか、一人一人が発言して情報を共有します。
リーダーは発表者の自主的な発言を促し、その考えをまず聴き、みんなを議論に巻き込みます。一方的な指示ではなく対話を基本とした課題解決型のアプローチを目指します。
朝の方が集まりやすいので「朝礼」と称してやっている部門もあります。これらの夕礼・朝礼は伝達事項中心の朝礼とは異なります。伝達事項はメールや掲示などで伝えることができます。
重要なのは一人一人が何を感じ、何を考えているか、一人一人の個性を尊重しながらもチームとしての目標の共有や課題解決力を高めるためにどうするか?という視点です。
夕礼を通して平等と公平さを学んでいます。
また、世界の紛争地域から避難してくる人の雇用の受け皿になれないか検討中です。働く場を提供して一緒に働くことが対等な支援になると考えています。
■行動規範について : 経営理念・ヴィジョン「KOSHII WAY」
ウクライナ避難民の支援
ウクライナからの避難民の方々に対しての雇用機会提供を開始しました。
日本政府は避難民受入方針を打ち出し、支援を広めています。
コシイにできることとして、一緒に働く場を提供し、互いに認め合い、尊重することで対等な信頼関係を築くことができると考えています。
未来を変える一歩となるよう、一人一人ができることに取り組んでいきます。
詳しくは下記リンクよりご覧ください。
■ウクライナ避難民の支援 : ウクライナ避難民の雇用機会提供についてのお知らせ
コシイの取り組み
その全てが
集約される
それが私たちの
目指す
「地産外消」
人口の多い都心部での木材利用の促進。また付加価値の高い用途を開発することで、
価値の余剰分を山へ還元して、再植林につなげます。
そして持続可能な循環型の森林資源を次世代へつなげること、それがコシイが目指す「地産外消」です。
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