製品・サービス
Products and Services
低コスト・短工期・再利用可能
「新しい時代をデザインする」
木製浮き基礎工法
建築現場から排出される二酸化炭素の量を減らし、また建物の解体時に材料をリユースすることがこれからの建築設計のテーマでありSDGsの理念と一致します。
ニュージーランドでは建物のコンクリート基礎の代わりに木製の基礎が使われ始めています。耐久性を改善した木材を使用することで必要な耐用年数を確保し、工期が早く、適切な基礎の配置・計画によって経済的に優れています。
丸太材を組み上げる事で基礎を構成する組立式の直接基礎工法です。施工だけでなく解体も容易で、リユースが可能です。また、木材はコンクリートと比較して重量が軽く、地盤にかかる荷重を抑える事が可能です。
ニュージーランドは日本と同様に地震が発生するため、建築物の設計時には地震に対する検討を行います。また、それだけではなく木材の腐り(腐朽)や白アリ被害(蟻害)などがあり、非常に日本に似た環境です。
このニュージーランドの工法を日本の建築基準法・気候風土に適した工法に改良したのが、コシイの開発する「木製浮き基礎工法」です。
各分野(地盤・基礎・建築)の先生や研究者の方々とともに、都市土木木材利用促進研究会(以下、研究会)を2019年12月に立ち上げ、これまでに技術的な課題、法令・規格との整合性などの検討を重ねてきました。 また、事業者の皆さまにも参加頂き、潜在的な需要・新たな市場の創出も併せて検討しております。
都市土木木材利用
促進研究会
■東畑郁生[委員長](関東学院大学/客員教授)■今村祐嗣(京都大学/名誉教授)■五十田博(京都大学生存圏研究所/教授)
■岩崎好規(〈一財〉地域地盤環境研究所/特別顧問)■諏訪靖ニ(諏訪技術士事務所/代表・技術士)■笹村欽也(〈株〉東畑建築事務所/常務執行役員名古屋オフィス代表)
■大倉靖彦(〈株〉アルセッド建築研究所/代表取締役 副所長)■藤井俊逸(〈株〉藤井基礎設計事務所/代表取締役社長)
■梅森浩(大成建設〈株〉/設計本部先端デザイン部木質建築推進室長)■木村礼夫(〈株〉ジェイアール総研エンジニアリング/営業部長)
■三宅英隆(〈株〉大阪府木材連合会/専務理事)■田中尚寛(田中手帳〈株〉/代表取締役)■John Reelick(TTT Products.)■Roland P.Orense(University of Auckland/准教授)
■越井潤(越井木材工業〈株〉/代表取締役社長)■松本義勝(越井木材工業〈株〉/常務取締役)■西岡久寛(〈株〉コシイプレザービング/専務取締役)
以下、オブザーバーとして参加頂いております。
■久世直哉(〈株〉ベターリビング/つくば建築試験研究センター建築基礎・地盤業務部 統括試験研究役)■山辺豊彦(〈株〉山辺構造設計事務所)
■江上貴司(〈株〉セブン&アイ・ホールディングス/経営推進本部サスティナビリティ推進部 オフィサー)■佐藤健太(長野森林組合/営業企画課 課長)
建築基準法における
直接基礎の考え方
建築物を支える基盤となる基礎構造は、1981年(昭和56年)の建築基準法改正以降に鉄筋コンクリート造である事を条文内に規定し、現在まで改定を繰り返しながら主たる基礎工法として扱われてきました。建築における土中での木材利用は、地中杭が多くの実例があり常水位面以下での耐久性がある事が広く知られています。
上述の通り、これまで直接基礎は鉄筋コンクリート造以外の選択肢はないとされてきましたが、国交省関係機関に問い合わせた所「建築基準法上、木材を直接基礎に使用する事は問題ない。」と返答を頂き、検討を進めてきました。ですが、実際に建築物を建てる時には建築確認申請が必要となります。特定行政庁に確認したところ、木材を利用した新しい基礎工法は建築基準法に規定がないため、判断する事が出来ないというのが現状でした。
そこで、建設技術審査証明を取得し、弊社開発の「木製浮き基礎工法」が基準法関係法令に適合した技術である事を証明しました。
[BL審査証明-071]建設技術審査証明とは、研究・開発された新しい技術を第三者機関が客観的に評価し、その技術が持つ性能や関係法令・技術指針と照らし合わせて適切か審査し、証明書を発行するものです。
主に、基礎の設計(構造計算)・施工方法と木材の耐久性に関して審査頂き、建築基準法に準拠した基礎工法であると証明頂きました。
木製浮き基礎工法の
適用範囲と考え方
上記の技術審査証明にて規定する本工法の適用可能な建築物の範囲は、4号建築物としております。特殊建築物であれば200平方メートルまで、木造建築物であれば2階建て床面積500平方メートルまでとなります。比較的軽量な建物に適した工法ではありますが、小規模な建築物での実績を積み、今後はより規模の大きな建築物への適用可能性を検討しています。 検討したい建築物に適用可能か気になった場合は、お気軽にお問い合わせください。
本工法は、防腐防蟻処理を施した丸太材を井桁状に組み、土中に埋設する組立式の基礎工法となっています。井桁状に組んだ2段の丸太を基礎構造部とし、基礎丸太の直下を含む周囲地盤を砕石等で置換し締固め、基礎と土層を固定します。
地盤の状況・建築物の重さなどによって、基礎丸太の配置ピッチや丸太の直径、砕石層の厚みなどを設定します。上段の丸太を半分まで埋めることが構造的に必要で、それ以上の埋め戻しや床躯体との接続については、各建築物の用途や要求性能にあわせて納めることが可能です。
2025大阪・関西万博
予定地にて
実大比較試験
研究会では丸太材の強度試験から始め、小規模なモデル棟の施工試験を経て実際の大きさに近い実験棟(83m2程度)を建て、実際に使用して支障がないか等を検証しております。
木製浮き基礎工法と従来のRC基礎(べた基礎)との比較試験や、沈下調整機構を有した接合部の機能を実証する試験などを実施してきました。
2つの実験棟は検証を終え2021年11月に解体致しましたが、1棟は夢洲内で建設工事を実施している事業者様に現場作業員の詰所(仮設事務所)として利用頂き、継続して実物での安全検証を実施しております。
また、これと並行して基礎・上屋を含めた全てを再利用(リユース)することで、工事範囲の移動に伴い仮設事務所も移動するというコンセプトを掲げ、100%再利用を目指し検証を行いました。「乾式工法,組立式」をキーワードに、より再利用しやすい接合形式の開発やパネル式・ユニット式上屋と基礎の組み合わせなど改良を続けております。
基礎工法の変遷と
土中での木材利用
建築物を支える基盤となる基礎構造は、1981年(昭和56年)の建築基準法改正以降に鉄筋コンクリート造である事を条文内で規定し、現在まで改定を繰り返しながら技術の発展をとげてきました。
これらは、宮城県沖地震(1978年)や兵庫県南部地震(1995年)などの地震被害を契機に基準の見直しが行われ、より安全な建築物とするため上屋と基礎のバランスを考慮し法改正・基準の規定がされています。
しかしながら、日本古来の伝統建築などに目を向けると古来の掘立柱をはじめ、礎石建物(石場建て)や地中杭など様々な手法で身近な材料である木材を使用して建築物を建ててきました。
いずれの手法においても木材の耐久性が問題となるケースが多かったため、新築される建築物の多くで鉄筋コンクリート造の直接基礎(布基礎/べた基礎)が採用されます。
地中杭は日本各地の埋立地や干拓地などの軟弱な地盤で古代から現代まで使用され、多くの実例によって常水面以下での耐久性がある事が広く知られています。
また、佐賀県などの古くから軟弱な地盤であった地域では、土中での木材利用事例が土木学会等で報告されています。
越井木材工業株式会社 技術開発室・2024.04
INFOMATION
2024.05.01
■「⽊製浮き基礎⼯法」が建設技術審査証明(住宅関連技術)を取得しました。
2024.04.30
■「TOKYO WOOD TOWN 2040 ⼭と⽊と東京」に出展します
2022.12.12
■木製浮き基礎工法がウッドデザイン賞2022の優秀賞(林野庁長官賞)を受賞しました
木製浮き基礎
モックアップ 見学会
works
【木製浮き基礎工法に関するお問合わせ】
■技術開発室/
TEL : 06-6685-3180、
E-mail : tech@koshiiwoods.com
低コスト・短納期・再利用可能
木製浮き基礎工法
『木製浮き基礎工法』のさらに詳しい情報を、PDFファイルで閲覧、ダウンロードすることができます。製品の導入やご検討の際など、ぜひご活用ください。ご不明な点などがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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